2016年2月17日水曜日

ツーリングのささやかな発見


         土へんの「埼」太東埼灯台

先日K2 Bike TRAVELで九十九里近辺を走ってきました。楽しかった !
ところで帰ってから、地図をながめていて不思議に思ったことがありました。
このツアーで行った千葉県の“太東埼灯台”は土へんの「埼」なのに、
その灯台がある岬の“太東崎”は、山へんの「崎」なのです。
最初はどちらかの漢字が誤字なのかと思い、調べてみるとちゃんと合ってる。
でも、この漢字の違いはなんで ? 

気になったので調べてみました。
『土へんの「埼」は、陸地(平地)が水部(海や湖)へ突出したところをあらわし、山へんの「崎」は本来の意味として山の様子のけわしいことで、山脚の突出した所を示しており、平野の中に突出した山地の鼻等を言う意味 /出典:海上保安庁海洋情報部』だそうです。
つまり太東埼灯台の「埼」は海に面した場所の意味で、
太東崎の「崎」はそこの地形がけわしいことをあらわしてるってことみたいです。

ちなみに海図では、航海に必要な情報として海に面している地形が判る、
土へんの「埼」でおおむね記載されるとのことです。
例えば、地図帳では野島崎・観音崎(山へん)であっても、
海図では野島埼・観音埼(土へん)となっています。
灯台は海上船舶の道しるべだから、海図方式で「埼」を使うのでしょうね。

さらに他の地域の岬(御崎:みさき)と灯台名の関係はどうなんだろう。
すると、他にもわんさかあるじゃありませんか ! 
「竜飛崎・竜飛埼灯台(青森県)」「岩井崎・岩井埼灯台(宮城県)」
「観音崎・観音埼灯台(神奈川県)」「爪木崎・爪木埼灯台(静岡県)
「叶崎・叶埼灯台(高知県)」などなど。

地名の岬がそのまま付いている○○岬灯台の名前も結構ありましたが、
地名に「崎」の漢字が入っている場合は、調べた限り灯台名には「埼」が使われていました。
へぇー、こんなふうに漢字の“へん”ひとつにも深い意味があるんだ。

わたしのバイクの楽しみは、楽しい道を走ることがほぼ6割ぐらい。
その道が地図で捜した道ならなお楽し !
素晴らしい景色や自然、人との出逢い、おいしい物、
その他もろもろ合わせても、道の割合の方が大きい(笑)
けれど走るだけでなく時として、こんな発見があってツーリングはおもしろいのです。

“先っぽ”好きツーリングライダーの一人として、
立ち寄った岬や灯台名が「埼」か「崎」か、はたまた「碕」か、今後気になりそうです。
バイク旅の楽しみ方がまたひとつ増えたようで、わたしはちょっと何だかうれしい♪

by kingyo